A-03 経歴1—モラトリアムな芸大時代。自ら考え,創作することの大切さを学ぶ

図工ランドメソッドの背景を理解していただくために,はずかしながら,ランド長木村明彦の経歴を披露します。

スティーブ・ジョブス氏のスタンフォード大学での伝説的なスピーチ風に言えば,図工ランドにつながる1つめの「点」は,私が東京芸術大学美術学部建築科を卒業,大学院を修了したことです。入るまでに2浪しましたが,他大学では味わえない環境で勉強することができました。

1学年15名と超少人数でアットホーム。高度成長期ということもあり,将来については楽観的で,のんびりとモラトリアムな時期を過ごしました。

私が在学していた頃の印象ですが,木で椅子を作る課題があったり,授業も建築の「設計」を中心に組まれていたり。その設計課題も先生と1対1でエスキースがあるなど,「学生を建築家に育てるゾ」という意図がビンビンに伝わってくる先生方の教え方やカリキュラムでした。

●考える時間があった大学時代。自ら考え,創作することの大切さを学びました。

(追記)モラトリアムと言っても,社会人になってからの忙しさに比べて,のんびりしていたということです。その当時は課題に追われたり,設計事務所でアルバイトしたりとそれなりに忙しくしていました。大学時代にバックパックを担いでヨーロッパを回ったり,改革開放前の素朴な中国を見られたことは今となっては良い想い出となっています。

 

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