以前のエントリーで図工ランドはガラパゴス的に進化してきた,と述べましたが,遠くお手本としている学校があります。20世紀初頭にドイツで設立された,工芸・デザイン・建築にまたがる内容の教育を行ったバウハウス(Bauhaus)です。
バウハウスは1919年にドイツのヴァイマールに設立され,その後デッサウという場所に移転さらにベルリンに。1933年にナチスにより閉校されるまで,わずか14年開校していただけですが,その後の美術・デザイン・建築に多大な影響を与えています。現代につづくデザイン思潮の源泉といえます。
生徒の対象年齢も異なる,そのような歴史的美術学校をお手本にしているなど,大胆なことを言っているのは承知しています。しかし,アートの分野だけでなく,デザインや建築まで拡がる視点からカリキュラムを構築しているところや,合理主義・機能主義的なモダンデザインの考え方の教育などを参考とさせていただいています。
「ヴァイマールとデッサウのバウハウスとその関連遺産群」は1996年に世界遺産(文化遺産)として登録されています。
私(木村明彦)は1915年,1919年と現地に足を運び,その歴史的遺構を見たり,教育内容の資料にふれてきました。特に今年1919年は100周年にあたり,ヴァイマールとデッサウともに立派な美術館ができていました。
#バウハウス
有名なデッサウバウハウス校舎
バウハウス美術館。デッサウ市内にオープンしたばかりのガラス張りの建築
ヴァイマールバウハウス建物。現在バウハウス大学として利用されている。
ヴァイマールバウハウス美術館,こちらはコンクリートの外壁。素材は異なるが,どちらの美術館も四角い建築。