図工ランドは課題が命。本科クラス課題づくりの考え方を開示します。
ここからは図工ランドメソッドの核心,カリキュラムについて述べていこうと思います。
具体的に、どんなことをこどもたちにやってもらおうかを考える際に、まず幅広くいろいろなことができるカリキュラム、という大前提を考えました。どの道へ進んでいくかは成長してからの選択。こども時代には美術の世界の様々な楽しさや広がりを体験し、そこからそれぞれに選んでいってほしい、というねらいからです。その広がりは…。まず広大な純粋芸術のフィールドがあります。片やデザインや工芸などの、用の美のフィールドも大きい。それらの基礎となる力、形や色の基本について学ぶところもあるとよい、さらにこどもたちの造形教室ですから、遊びということを主役にした場もあっていい。このように大きな世界を俯瞰して、おおまかに4つにくくったものを「図工ランドサイクル」と呼ぶことにしました。
サイクルと言っているのは、これらのフィールドをぐるぐると巡っていこう、という気分から。共通する姿勢は「手で考える」という点です。
この、ぐるぐるとやっていく、ということは今も続いています。実際には、この4つのくくりでは大きすぎるため、さらに細かい分類が生まれてきました。「平面(お絵かき系)」と「立体(工作系)」の2つの軸と、それぞれに7つのカテゴリー,合計14カテゴリーを1セットと設定しました。偶然年間42週のスケジュールは14の3倍です。そこで,1年で3セット(=サイクル)まわることにしました。平面と立体は交互に進行します。
体験の方には
「平面・立体それぞれ7カテゴリー,合計14カテゴリーのバラエティに富んだ課題を,年間3サイクル取り組んでもらいます。どこから入会されても結構です」
と説明しています。
今後はまた変化するかもしれません。まだまだ進化していこうと思いますので、本エントリーを書いている2020年1月現在の形です。とりあえず今の図工ランドは、14のカテゴリーの課題を、繰り返し巡っていきます。
図工ランドは課題が命と考えています。
同じカテゴリーでも毎回異なるようにして,飽きさせないように,また,より幅広い創作体験ができるようにしています。良い課題は再登場,再再登場する場合もありますが,数年のスパンをおいて出すようにしています。ただし,カレンダーづくりや自由工作などは毎年ほぼ同じものとして,ひとりひとりの生徒さんの工夫や成長をみられるようにしています。
次回から、各カテゴリーひとつずつご紹介していきます。